SCHEC/NPO法人/カンボジアの健康及び教育と地域を支援する会 寄付・入会・資料請求はこちら
SCHECの歩み
活動内容
支援方法
活動レポート
ボランティア体験記
入会案内
カンボジアの軌跡
カンボジア歯科診療室
メディアリポート
理事長のご挨拶
役員一覧
会員のみなさまへ
お問い合せ
≫HOME ≫カンボジア歯科診療室 ≫参加者が見た歯科事情 ≫歯科活動レポート 井澤沙里さん
特徴実績Q&A参加者が見た歯科事情活動風景
参加者が見た歯科事情/歯科活動レポート(歯科医師)
「カンボジアへ歯科治療に行って」
歯科医師 井澤沙里さん/2007年歯科診療活動参加
同じ目的を持った「仲間」のおかげで、診療活動も楽しく行うことができました。
 カンボジアまで日本から乗り継ぎを経て約七時間。思っていたよりも涼しいカンボジアに到着。眠気に負けない様に頑張りながら次の日からの治療の準備をした。翌日は朝七時に集合。今年研修医の私は4〜9月を外科コースで過ごしたが、久々の抜歯に緊張しながら1時間半のバス移動。着いた先はホテルのあった場所とは大違いの風景が広がっていた。まさにテレビでしか見たことない風景!青く広い空、牛、馬、裸の子ども。家は高床式住居でドアもない。私たちのここでの診療室は「青空教室」!!木陰を探して机と椅子を並べただけ。それでも十分診療はできる!はじめは頭の固定はできない、口腔内は暗くて見にくい、X線写真はもちろんない…と躊躇いが多かった。又、口腔内は年齢関係なく残根だらけ。この国で私たちができる治療は主にグラスアイオノマー充填か抜歯しかない。6才の子の生えたての6才臼歯を抜くこともよくあった。

 そして一番不便だと感じたことは言葉。日本語、英語は通じない。クメール語という言葉を現地の人は使っている。私が使える様になったクメール語は「カム(噛んで)」「ハー(開けて)」「チュー(痛い)?」「オー・クム(ありがとう)」の4語のみ。それでも通訳さんの助けを借りて1本ずつ抜き始めた。徐々に、しかし確実に抜ける手ごたえを感じた。日本では感じたことのないものだった。さらに、あるおばあさんから処置後に万遍の笑顔と共に伝えられた「オー・クム」がものすごく嬉しかった。治療すればするほどに感じられる充実感の中、あっという間に3日間は過ぎた。

 この旅の魅力は治療だけじゃない。一緒に行った先輩、同期の研修医、そして初めて成田空港で出会った先生方。みんな同じ目的で出会った同士。分からないこと、できないことはすぐに相談でき、仕事の後は夜まで飲む!仕事を始めるとなかなか出会いにくいと言われる「お金のからまない本当の仲間」がここにはいた。そんなみんなとだから大変な環境でもとても楽しい旅になったのだろう。すべてのみなさんに、「オー・クム」!!
SCHEC