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特徴
むし歯治療と予防検診を両輪に、現地の医療ニーズにきめ細かく応える、それがSCHECの強みです
シェムリアップ州郊外の完全無歯科医地区農村での歯科診療活動
無歯科医地区の農村の診療には毎回たくさんの患者さんが殺到します。
 SCHEC歯科診療活動の大きな特徴として、第一に完全な無歯科医地区の農村での診療が挙げられます。ポル・ポト政権下での知識人大量虐殺による絶対的な歯科医師不足、生活水準をはるかに超える高額な治療費という深刻な課題を抱えるカンボジアの歯科事情。特に貧しい人々が多い農村部では、治療を必要としながらも、歯科診療を受ける機会がなく、大人から子どもまで歯疾患で苦しんでいる方々が大勢います。

 このような状況を鑑み、SCHECは、必要な場所で、必要とする人に、必要な治療を提供するために、シェムリアップ州郊外の完全無歯科医地区の農村で歯科診療活動を行っています。実際に治療にあたると、むし歯など歯のトラブルで苦しんでいる方々は本当に多く、診療場所は毎回、治療希望の患者さんでいっぱいになります。無歯科医地区の方々に1回でも多く診療機会を提供できるようにSCHECは支援態勢を整え、活発な活動を続けています。
寄贈した小学校での歯科検診と
ブラッシング指導によるむし歯予防の推進
予防治療の一環として子どもたちを対象に歯科検診を行います。
 SCHEC歯科診療活動の第二の特徴は、寄贈した小学校での児童への歯科検診とブラッシング指導による歯疾患の予防推進活動です。カンボジアの歯科事情には、歯科医師不足と高額な医療費の問題に加え、歯磨きの習慣が浸透しておらず、歯疾患になる前の予防ができないという大きな問題があります。歯の健康にとって、「むし歯になった後の」治療以上に、「むし歯になる前の」予防は重要です。

 そこでSCHECでは、寄贈したバンテアイスレイ・サンキム小学校を指定校として、この地区の児童を中心に歯科検診とブラッシング指導を行っています。歯科衛生士の方々が、エプロンシアター方式で歯ブラシを見るのも初めてという子どもたちを楽しませながら、歯の仕組みから歯磨きの仕方まで幅広く教えています。さらに、SCHECの帰国後も子どもたちにブラッシング指導ができるよう小学校教師にも指導を併行して行い、歯磨きの習慣が定着するよう努めています。
継続した診療活動で築き上げた
現地との厚い信頼関係ときめ細かな歯科支援
現地の方々との厚い信頼関係も、粘り強く歯科診療活動を続けてきたからこそ。
 SCHEC歯科診療活動の第三の特徴は、継続した診療活動によって築き上げた、現地との厚い信頼関係と、活動の経験を活かしたカンボジアへのきめ細かな歯科支援です。NPO法人化以前の2000年11月の活動開始以来、SARSと鳥インフルエンザの流行によるやむを得ない中止を除けば、ほぼ年1回、継続的にカンボジアでの診療活動を続けてきました。この間、診療してきた患者数は2000人を超え、現地からもその実績を評価され、数多くの診療希望のご依頼をいただくなど、厚い信頼関係を築くに至っています。

 また、これまでの活動の経験を踏まえ、現地の歯科事情、医療ニーズを的確に把握することで、きめ細かい支援を行っています。その一環として、今後は、現地診療(治療)、ブラッシング指導(予防)に加え、一度診療した地域での経過検診を予定するなど、カンボジアの口腔衛生向上のため、常に現地の歯科事情の現状に即した活動を心がけていきます。
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