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参加者が見た歯科事情/歯科活動レポート(歯科医師)
「カンボジア体験記」
歯科医師 小川綾子さん/2006年歯科診療活動参加
過酷な環境でしたが、患者さんからの期待を力に変えて治療にあたりました。
 バンコクから約1時間、カンボジア空港に降り立った。思ったより栄えているな、というのが第一印象だ。やはり空気は熱気を帯びている。2006年、私はSCHECの歯科診療に参加した。大学の同級生が今回誘ってくれたのがきっかけだった。一般診療は大学や開業医で行っているが、異国で診療するのはもちろん初めてだ。初めて訪れる土地に、期待と不安が高まる。朝ホテルから出ると、さっそく強い日差しが降り注ぎ、夏好きの私は、ああ、南国にきたんだなあと気分が高揚した。カンボジアの道路はどうやら車線というものがないらしく、なんと信号も国に3個しかないらしい。車が入り乱れ、バイクに4人乗り(!)しているのを横目ではらはらと見ながら、混沌と混雑のなか、診療する小学校にバスで向かう。

 カンボジア診療に参加するメリットとして、まず第1に抜歯の腕が上がるということだろう。なにせ1日中抜歯しているうえ、日本人より根が長く、抜いてから根の長さにビックリすることもしばしばあり、さらに残根抜歯が多い。また、限られた設備のなかで大量の抜歯をすることは、日本に帰ってきてからいかに自分の普段の診療が恵まれた環境でやっているか再確認できる。

 また、3日目に向かった場所は、カンボジアでもあまり栄えていない土地に行ったため、そこまで向かう途中にバスから見た景色は圧巻だった。小さい木の家から小さい子どもがこちらを見ていて目が合ったとき、とても不思議な気持ちになった。もちろん観光でアンコール・ワットも行ったし、カンボジアの料理もおなかいっぱい食べ、他校の人ともお酒もたくさん飲んで、とても楽しかった。しかし、今回の診療に参加することで、ただ観光に行くよりも、1つの目的意識を持って行くことが、何倍も意義があったことは間違いない。一生忘れられない貴重な体験だった。お世話になった先生方、本当にありがとうございました。
SCHEC