SCHEC/NPO法人/カンボジアの健康及び教育と地域を支援する会 寄付・入会・資料請求はこちら
SCHECの歩み
活動内容
支援方法
活動レポート
ボランティア体験記
入会案内
カンボジアの軌跡
カンボジア歯科診療室
メディアリポート
理事長のご挨拶
役員一覧
会員の皆さまへ
お問い合せ
≫HOME ≫活動レポート ≫第36回SCHECカンボジア支援活動延期のお知らせ
 
活動レポート
歯科チーム・スレノイ中学高校での活動報告(22年11月)

 コロナ禍で19年以来カンボジア現地での診療活動を行えなかった歯科チームが、22年秋に3年ぶりとなる現地活動をおこないました。シェムリアップに保管してあった診療機材の動作確認などとあわせて、シェムリアップ州内のスレノイ中学・高校で歯科診療活動を行ってきました。

 歯科医師3名、歯科衛生士1名、歯科技工士1名、歯科助手2名、2台、通訳3で訪れた現地での様子をご報告します。

【学校】

 3年ぶりの訪問となったが、特に大きな変化を感じる事は無かった。3年の間に、一部構内が整備された様子ではあった。

①新しくトイレが出来ていた。
②サッカーコートにネットがかかっていた。
③ペットボトル回収用のゴミ箱が出来ていた。




【生徒】

 新型コロナウィルスを心配する気配は全く無く、以前の様に年齢も幅広く20歳位までの生徒が笑顔で通学していた。もちろん教師を含め、マスクを付けている生徒は1人もいなかった。受付けの際に英語、日本語を喋る生徒が増え、教育水準の上昇を感じた。

 

【活動内容】

 事前の連絡が行き届いていなかったのか、午後は全生徒が試験という事で、主に午前とはなってしまったが、約150人の生徒に歯科衛生指導、手洗い指導を実施。歯ブラシは歯科衛生指導、手洗い指導の用紙と共に合計で約360人程度の生徒に配布した。
 歯科検診が受診出来た生徒は約151名で、歯科医院受診指導、薬剤処方、スケーリング処置を実施した。



【赤坂デンタルセンター】

 久々の訪問となり、予想もつかずにはいたが、部屋の中はもはや廃墟化していた。砂埃が溜まり、中には壊れたテーブルの残骸が放置されていた。教室内に残していたデンタルチェアーは錆びつきが酷く、廃棄するレベル。特に使用された形跡も無かった。ただ一つ、天井から延長コードが1本降りており、教室内のコンセントに通っていた。診療時に変圧器をかませて使用したが、超音波スケーラー2台、バキューム1台を使用する事が出来た。

 

【考察】

 検診のデータから、3年前に比べて、生徒の口腔内状況は悪化していた。3年前まではC4(抜歯が必要なレベル)の歯を診る事はほとんどなくなっていたが、今回はいくつも見つかったし、前歯、臼歯共に充填処置(削って詰める処置)が必要な歯が非常に多かった。
 歯石(歯に付くバイ菌の塊)の付着に関しては、日本の様に下顎前歯舌側に多い訳ではなく、歯種、部位に関係なく、付着していた。ここには大きな差異があり、歯石が大量に付着している生徒もいれば、ほとんど付着していない生徒も認められた。


【来年に向けて】

 もし、以前の様に診療が出来る状態であるとすれば、スレノイ中学高校では、充填処置、歯周基本処置の準備に重点をおき、装備を揃える必要がある。また、赤坂デンタルセンターの使用方に関しても再度検討が必要だ。

 

【感想】

 少なくとも、以前の様な形を少しでも取り戻せたのは来年以降の活動に向けて考えても非常に良かったと思う。生徒、教師も含め、歯科治療の希望は変わらず多く、まだまだ医療は行き届いていないのだと強く感じた。


     
このページのトップへ
SCHEC