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「カンボジアボランティア体験記」
吉田稔さん
(第9回SCHECカンボジア支援活動 06年11月参加)
カンボジアボランティア活動に参加して、今回は3度目の参加であった。 よくぞ3回も参加していることに我ながら感心している。何事にも飽きっぽい性格の自分がどうしてこんなに続いているのか?カンボジアの魅力とは、何なのだろうか?
このカンボジアボランティア体験は、自分のOLD DAYSのノスタルジアである。戦後の日本は、経済的には貧しくても、家族とか近所の人々が一緒になって、ごじゃごじゃになって生活をしていた、心和やかな良き時代とオーバーラップするからかもしれない。カンボジアは長い内戦とか、また極端な農業主義により国民の多くの方が犠牲になった不幸な歴史が存在する。アメリカ、旧ソ連、中国、大国の覇権主義の狭間で、翻弄された過去を少し知ることにより、今さらながら自分の無知を恥ずかしく思ったりしている。まさに企業戦士であった自分の半生を振り返って、何か忘れてきたことを感じ、今掘り起こし、感動していることも事実である。カンボジアはまさに、自分の子ども時代の記憶と、その後の青春期に遠くに置いてきた、熱い気持ちそのものである。
またカンボジアでのボランティア仲間とのふれあいは、短い期間ではあるが、新しいことに気づかされる日々であった。狭い業界という村社会だけの付き合いは、効率と利益追求が第一であり、人間関係もややもすると敵対関係の多い、競争社会であった。このような世界で長く暮らして来たので、常に相手より優位に立つことが宿命であり、そのような思考傾向がかなり強くなっていた。自分の素直な気持ちに生きている人、競争を好まない人々とのふれあいは、自分を見直すきっかけになりました。また若い女性の自由な思考、バイタリティ溢れた行動力に、日本の明るい将来を感じました。若い女性に負けないよう、日本の男子も頑張って欲しいものです。
今回の井戸の寄付は、親友の病気回復を祈願して、其の友人の名前を看板に書きました。そのことは、事前に友人に報告し、カンボジアでは井戸の記念写真を撮り、帰国後友人にプレゼントしました。友人は感激し、今では確実に病気も改善しています。このような素晴らしいプレゼントを友人にできたのも、SCHECのおかげです。ボランティア活動に参加して、自分自身も少しは優しい気持ちがもてるようになりました。元気が続く限り、カンボジアボランティア活動に参加し続けたいと思っています。